EQとは「心の知能指数」と呼ばれる能力であり、自分や他者の感情に寄り添い、コントロールする能力のことをいいます。EQはトレーニングで高めることができますが、ビジネスで有効な能力を引き出すためには、マッチした研修サービスを選択が必要です。
ここでは、詳細なEQ診断をもとに、効果的に成長を促すサービス当社グロースウェルが提供する「EQGW」を紹介します。
EQとは
IQ(知能指数)のように数値化できないまでも、昨今ビジネス界でも注目されつつある「EQ」。実は、EQとは社内のコミュニケーションを円滑化し、良い組織づくりや企業を業績の向上へと導くとても重要な能力といわれています。
EQを高めることは企業にとっても最重要です。そこで、まずはEQとはどのような能力であるのかについて詳しく解説しましょう。
自分や他者の感情を理解しコントロールする能力
EQとは、「こころの知能指数」と呼ばれ、自分や他者の感情を理解し、それをコントロールすることができる能力です。
自分の感情と、それに伴う行動がどのようなものかを知っていれば、感情に流されず、状況に応じて適した行動を取ることもできます。自分の気持ちを知り、他者の気持ちを配慮して行動できれば、コミュニケーションは円滑になるでしょう。
仕事を成功へと導く能力
感情のコントロールができる人は、仕事でも失敗が少なく、組織全体を成長に導くことができると言われています。
以前は、仕事に必要な能力は、高い「IQ(知能指数)」と考えられてきました。しかし、どんなに良い大学を卒業し、知識を持っていたとしても、仕事ができない人は存在します。
それは、目の前の仕事を誰より効率的にこなすことはできても、人と接することが得意ではない「EQの低い人」です。
仕事では忍耐力や自制心、共感力、コミュニケーション能力、問題解決能力が求められますが、その能力にはいずれもEQが関係しています。そのため、現在のアメリカでは、仕事にEQ理論を取り入れる企業も増えてきました。
トレーニングで伸ばせる能力
EQは、幼少期に親の無償の愛情をたっぷりと受けて成長することで高められていると言われる能力で、自己肯定感との相関関係があります。しかし、生まれ持った能力が大きく影響すると言われる「IQ」とは異なり、EQはトレーニングによって伸ばすことができる能力と言われています。
毎日の生活の中で、「必ず全員に挨拶する」「人の良いところを3つ以上見つける」「日記をつける」など、少し意識を変えるだけでもEQは伸ばすことが可能です。他にも、外部講師を招聘しEQ研修を取り入れている企業もあり、EQのトレーニングが注目されていることがわかります。
EQGWとは
インターネットで検索すると、企業向けのEQの研修は複数ヒットします。今回は、当社グロースウェルが提供する「EQGW」を紹介します。
EQGWでは、個人の詳細なEQ調査を行い、その結果からどんな部分を変えると良いかを個人に最適化して、組織が抱えている「人」に関する問題を解決に導くサービスです。
分析し行動を最適化
EQGWでは、受検者の能力を8パターンのブレインスタイルに分類します。ブレインスタイルごとに強みや弱みが異なるため、バランスの良い組織構成には、ブレインスタイルの多様化が重要なポイントです。
EQGW実施後には、職場のブレインスタイルがバランス良く均等に現れた企業も見られ、多様化に成功していることがわかります。
オンラインでも対応可能
EQ調査によって分析した結果は、面談で個別の指導を行います。直接の面談以外にも、Zoomを用いたオンライン面談も可能です。
面談の結果、EQの研修を行うこともできます。
EQGWの特徴
EQGWの特徴は、自分と組織のメンバーの感情パターンを可視化できることにあります。自分の感情という見えないものを、あえて数値で見えるようにすることによって行動の変容を促すのです。
EQGWのでは、次のような流れでEQ診断を進めていきます。
感情のスタイルを分析する
EQGWでは、はじめに個人のEQの調査を行います。
人間は自分の気分や機嫌など、その時々の感情の状態、日常的に繰り返されてきた経験により、気づかぬうちに言動も左右されているもので、これを「感情のくせ」と言います。しかし、自分がその感情の状態を認識して「感情のくせ」をコントロールできれば、適切かつ前向きな行動をとることも可能となります。
また、相手の感情を慮ることができれば、どのような配慮が必要な状態であるかを感じ取り、コミュニケーションはより一層うまくいくでしょう。そこでEQGWでは、その感情が
- 感情的データ・合理性の高いデータのどちらを好むか
- 保守的か・革新的か
- 現実的な視点・理想的な視点のどちらに動かされるか
の3種のスケールを用いて、くせについての分析を行います。
分析したスタイルを8つにパターン化
EQの調査結果を上記の3つのスケールを用いた分析し、次の8つのブレインスタイルに分類します。
- サイエンティスト
- ビジョナリー
- インベンター
- ガーディアン
- ストラテジスト
- スーパーヒーロー
- デリバラー
- セージ
なお、ここでのブレインスタイルは、持って生まれたものではなく、後天的に身につけられてきたものです。そのため、変化させることも可能です。
具体的な行動指数の提示
EQを形成する次の8つの項目
- 感情リテラシー
- 自己パターンの認識
- 結果を見すえた思想
- 感情のナビゲート
- 内発的なモチベーション
- 柔軟性の発揮
- 共感力の活用
- ノーブルゴールの追求
を5段階で表したレポート「コンピテンシー」として提示します。それらをもとに、活かすべき強みや克服すべき課題を認識します。
フィードバック
コンピンテシーの提示後、面談もしくはZoomを用いたオンライン面談で、EQサーベイ結果と解説、変化さすると良い行動について、個人別に最適化して説明します。
「行動」は「性格」とは異なり、自分の意志で変えることができるものです。その行動の変化によって、やがては性格を形成することになります。
また、組織の上長に向け、組織構築やマネジメント視点での接し方について助言を行います。その後、EQを高めるための研修も実施が可能です。
EQGWを導入すると期待できる結果
EQを高めるEQGWの導入によって、個人や組織にどのような効果や結果が期待できるか、導入例をもとに解説します。
行動特性が向上する
EQGWを導入した企業は、EQを形成する8つの項目での行動特性において、いずれも伸びを見せています。その理由は、社員の一人ひとりが自分の感情を認識し、コントロールして、ポジティブな行動を取れるようになっているからです。
EQを基盤にした人材育成の取り組みが成功しているといえるでしょう。
能力を最大まで発揮できる
EQの向上によって、次の4つの項目が最大で2倍の伸びを見せています。
- 結果を出すために物事をやり遂げようとする「達成意欲(能力)」
- 良好で強固な人間関係を構築する「対人関係への意識(能力)」
- エネルギーや機能を高いレベルで保つ「ウェルビーイング(能力)」
- より良く生きることで真の幸福を創造する「クオリティオブライフ(能力)」
自らが持つ能力を、より発揮できるよう意識が改革されたといえるでしょう。
職場の多様化によって働きやすい環境になる
EQGWでは、受検者ごとの感情のスタイルを、8つの「ブレインスタイル」に分類します。
個々が持つ強みや弱みは、このブレインスタイルの違いで異なるものです。そのため、多様なブレインスタイルの人が職場にいることで、組織のバランスは良好化します。
一年間のEQGWを通し、8つのブレインスタイルが均等になった多様性のある職場の例も報告されています。
ポジティブになる
EQGW受検者の感情が、これまでよりもポジティブに変容します。
EQGW受検当初に受検者が持っている感情は、「怒り」「怖れ」「驚き」「悲しみ」「嫌悪感」のような、いわゆるネガティブな感情が多く見られていました。しかし、EQGWを通してその感情は「喜び」「信頼」「予期」へと変化しています。
これらのポジティブな感情は、良い組織作りには欠かせない感情です。
EQGW導入のメリット
ここでは、EQGWを導入することで企業が得られる具体的なメリットについて解説します。
自分のEQを知る
EQは、IQのように数値化することが難しい能力と言われています。しかし、EQGWを受検し自分のEQを見える化することで、自分の感情のくせを知ることができます。
性格というものはなかなか変えることはできませんが、行動変容は可能です。その行動の変化は、いずれは性格にも影響していくことになります。
部下や組織のEQを知る
部下や組織のEQを上司が知ることで、よりコミュニケーションが円滑な組織を形成することができます。部下に合った接し方や、能力を発揮できる環境を知っておくことで、スムーズなコミュニケーションが期待でき、業績の向上にも寄与するでしょう。
役員のEQを把握する
高いEQが望まれるのは、部下だけではありません。役員陣もEQを伸ばすことで、企業のより一層の成長を期待できます。
EQGWで行っている研修・講座
EQGWでは、対象者やニーズに合わせた研修・講座を随時行っています。詳細を紹介するので、導入を検討される企業の参考としてご覧ください。
リーダー・管理職向けEQ研修
リーダーや管理職としてのEQを開発し、良い雰囲気を持った組織を築くための研修です。部下の士気を高める指導や、人材育成の力を高めます。
対象は、次のような人です。
- 役員や管理職などのリーダーシップを求められる人
- コミュニケーション力に伸び悩む経営コアメンバー
- 組織改革に寄与したいトップ人材
リーダーシップの向上やメンタルヘルス向上、マネジメントリスクの早期発見、離職率の低下が期待できます。研修は、EQ研修を実施後、1~3ヶ月後に半日間のフォロー研修を行います。
新人社員向けEQ研修
新人社員向けEQ研修は、新人社員が持ちやすい課題を、EQ検査の結果やEQの概念に基づき意識・行動改革を行う研修です。EQの開発や、新人が持つ課題の克服、共に高め合う同期社員とのチーム形成、自己成長を促す基礎づくりを行います。
入社したばかりの新入社員や、コミュニケーション能力を育てたいゆとり世代、チームワーク、人間関係を苦手と感じる社員に受けて欲しい研修です。
研修は、EQ研修実施後、1~3ヶ月後に半日間のフォロー研修を行います。
テキストだけの依頼も可能
研修となるとハードルが高いと感じる方は、まずはテキストだけをご依頼いただくことも可能です。しかし、テキストだけでは表面的な理解のみにとどまりがちであるため、研修サービスをご利用いただくことをおすすめします。
EQGW導入による問題解決事例
EQGWの結果と分析、役割、そして導入のメリットについてご紹介してきました。最後に、実際にEQGWを導入した企業の問題解決事例を紹介しましょう。
感情のフィードバックによる行動変容
職場に怒りの沸点が低く怒りっぽい上司が一名いることで、思うようにIT化が進められない企業に対してEQGWを実施した例です。
その人が「怒りっぽい」のは性格であるため、人が変えようとして変えられるものではありませんが、行動を変えることは可能です。そこでEQ調査を実施し、自分の感情のくせやスタイルを見える化し、その結果を見せ、自分自身の感情に気づく力が非常に低いことに気づいてもらいました。
自分の感情の動きを捉えられていないと、自分が怒っているということにも気づけません。ヒートアップし、激怒のレベルに達してしまうと、もはやコントロールは困難です。
そこで、自分がいらいらしていることに気づいてもらうことから始め、一つひとつに対して丁寧な説明と、フィードバックを行いました。その結果、完全とまではいかないまでも、本人が「怒りをコントロールする必要性」を知りました。周りの社員も、その本人の努力に気づけるまでになりました。
離職者の減少
企業の代表から、他の役員のEQタイプについてとEQ向上を求められ、役員に対しEQ調査を実施しました。その結果、調査を行った役員の方たちもマネジメントや解決行動のイメージを得ることができ、マネージャーやリーダー層にも研修を行うこととなりました。
その後、EQサーベイによって8パターンに分類した結果をもとに、EQの各種項目を勘案し、仕事や上下関係の相性などを参考にして、組織の再構築を実施しています。結果的に、数名から始まったEQ調査は50名まで広がり、上部組織がワンチームとなったことで退職者が減少し、現在も良い組織運営を図ることができています。
人材採用でのミスの減少
ある企業では、組織に合わない人材を採用することが少なくなりました。採用面接時のアンマッチを感じたり違和感があったりしたとき、その原因に気づく助けになっています。組織は人で構成された「生き物」であり、合わないと感じる人材を入れないことはとても重要なのです。
まとめ
EQの研修・講座「EQGW」は、企業を支える社員の感情の使い方を知り、より良い効果を得るために行動変容を促す研修です。
現場での怒りのスイッチがわからない人や組織の雰囲気を悪くする人、非効率的な人がいて困っているという方、自分自身がそのようなタイプでより良く変わりたいという方は、ぜひEQGWの活用をご検討ください。