「EQ」「IQ」「SQ」とは?それぞれの違いは?社会で求められる重要な指数

「IQ」「EQ」「SQ」 コラム

「IQ」「EQ」「SQ」は、それぞれ人間の能力を表すことばです。いずれも企業で重視されていますが、中でも特に「EQ」「SQ」はコミュニケーションに関わる能力として注目されています。

これらが示す具体的な能力と、それらがもたらす社会的な効果とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

「EQ」「IQ」「SQ」とは

「EQ」「IQ」「SQ」とは「EQ」「IQ」「SQ」が、それぞれ何を指すことばかご存じでしょうか?「IQ」を除いては、あまり聞きなれない、耳にしたことがないという方も多いかもしれません。

これら3つのことばは、人間の心の能力を数値化したものです。「EQ」は感情の知能指数、「IQ」は知能指数、「SQ」は社会性の知能指数を表していると考えた方がわかりやすいでしょう。

ここでは、「EQ」「IQ」「SQ」について、一つずつ内容を詳しく解説していきます。人材育成・採用の場面ではぜひ知っておきたい言葉です。

EQとは「感情の知能指数」

EQとは「感情の知能指数」EQとは、「感情の知能指数」と言われており、英語の「Emotional Intelligence Quotient」を省略したことばです。

EQが高い人は、自分の感情をコントロールすることに長けています。また、他者の感情を推し測り、組織のモチベーションを保ち、生産性を高めることに優れていると言われています。

優れたリーダーシップを発揮するのもEQの高い人材です。このEQが高い人には、次のような特徴があります。

自分・他者の感情を理解しコントロールする能力

EQの高い人は、自分の感情の動きに敏感です。ひとたび感情が膨れ上がったとき、なぜそのような感情が沸き上がってきたのかを冷静に分析し、原因を探ってコントロールすることができます。

自分の行いや考えに対して否定的な発言をされても、気持ちを揺るがされることなく、一つの意見として冷静に受け止めるので、マイナスになりません。喜怒哀楽に振り回されず、成すべきことに集中する力は、企業や組織にとっては大きな推進力となるでしょう。

人間関係を良好にする

また、自分の感情と同様に他者の感情の動きにも敏感であることから、人間関係のトラブルを起こしにくいのもEQの高い人です。周囲に困っている人がいたら、話を聞いて気持ちを和らげてあげることができます。

他者からの相談を受け、自分の意見を言わなければならないときも、相手の話をすべて聞き終わってから誠実に伝えます。

そして、自分にできないことは遠慮なく人にも頼りますし、強がらずに弱みをさらけ出せることの、EQの高い人の特徴です。

周囲とも仲良くなり、関係も良好に保てるので、チームのリーダーにも向いているといえるでしょう。自然と相手の立場に立ったものの考え方ができるため、仕事でも期待以上に高い成果を上げるチームにも成長します。

EQは後天的に鍛えられる

IQが持って生まれた能力と言われることに対し、EQは後天的に伸ばすことができる能力と言われています。生まれ育った家庭環境にも左右されると言われており、家庭で十分な愛情を受けて育ち、自分や他者に対し肯定的な感情を持っていることがEQを高めるのです。

しかし、いつの段階からでもEQを成長させることはできます。成長には、難しいことをするわけではありません。沸き上がった感情の起源を探したり、自分と相手を大切にし、共感する努力したりすることが成長への第一歩となります。

また、謙虚な振る舞いも大切です。自分が腹を立てたとき、「腹を立てた原因は何か」「どうすれば感情を消化できるか」を考えることで、次に同じ場面に遭遇したときに、冷静に対応することができるでしょう。

他にも、あえて自分とは異なった考え方を持つ人が大勢いるチームに所属することは、同じものでも見方が人それぞれ違うことを実感できます。また、自分に対して批判的ではありながらも信頼できる人と一緒に仕事をする、常に他者の視点から物事を見ることなども、EQを鍛えるには重要な役割を持つでしょう。

IQとは「知能指数」

IQとは「知能指数」かつて小学校に就学する前に、「知能検査」を受けIQを測定したことがある人も多いのではないでしょうか?知能検査は、文字通りその人の知能を測るものでさまざまな種類があります。

一般的に使われているのは「WISC-IV」と呼ばれる全般的なIQと、4種の下位検査指標が算出されるタイプです。では、IQとは具体的にどのような能力のことなのか解説しましょう。

知能の発達を示す数値

そもそも、IQとは英語の「Intelligence Quotient」を略したことばです。その人の知能の発達を示す指数であり、高いほどに知能が高いと判断されます。

遺伝や生活環境に大きく影響される

IQの高さは、遺伝や幼いころの生活環境にも大きく影響されると考えられています。しかし、成長過程でも、日々脳をどのように使っているかでIQが変化するとも言われています。

後天的に伸ばすことは難しい

IQは後天的に伸ばすことが困難であると考えられています。IQを伸ばすためには、身体と同様最も成長する幼児期に良い刺激を脳細胞に与える必要がありますが、そのタイミングを逃してしまうと大きく伸ばすことは難しいでしょう。

しかし、IQはあくまで知能の高さを示しており、コミュニケーション能力とは異なります。IQの高い人は「賢い人」としてどこでも重宝はされますが、それだけで組織の中心になれるかというと、そうではないのです。

IQの高い人の特徴

IQの高い人は、自分の考えを人に伝えるときに、感情を切り離し論理的な説明ができる思考回路を持っています。

感情を挟まないことで内容を明確に伝えることができるため、仕事でも優先順位を見極め、適切に人を割り振るなどが得意です。記憶力もとても良く、情報処理能力に長けています。

理解や判断も早く、いち早く適切な結論にたどり着くことができるのもIQの高い人です。いわゆる「頭がよく回転が早い人」が、IQの高い人の特徴と言えるでしょう。

IQの低い人の特徴

IQの低い人は、周囲の評価と自己評価の乖離があり、自分の能力に満足していて努力を好みません。

また、アドバイスを素直に受け取ることが苦手で、自分のやり方に苦言を呈されると、相手を敵とみなすことがあります。集中力もすぐに切れてしまうため、ひとつのことに取り組み続けることが苦手です。

理解力にも乏しく、状況判断に時間がかかるため、速やかな問題解決ができません。コミュニケーションも得意ではなく、自分中心の話をしたがり、感情にも振り回される傾向です。

突発的なアクシデントにも対応が苦手で、過剰に騒ぎ立てたりし、かえってものごとをややこしくします。

SQとは「社会的指数」

SQとは「社会的指数」IQやEQは耳にしたことがあっても、「SQ」は初めて聞くという方も少なくないでしょう。

「SQ」とは、心理学者ダニエル・ゴールマンが自ら提唱したEQをさらに広げて、「社会性の知能指数」として作り上げた概念です。

「生き方の知能指数」とも呼ばれる

SQは英語の「Social Intelligence Quotient」であり、「社会的指数」「社会性の知能指数」と定義されている概念です。人間同士の関わりや社会性に焦点を当て、自分の行動が他者に与える影響と、他者の感情の理解によりコミュニケーションを円滑化する能力を指しています。

職場においては他者のやる気や能力を引き出す能力のことであり、他者の持つ感情や思惑に気づき、理解した上で次の行動ができる能力です。企業においては、チームをけん引するリーダーとしても活躍できる人材と言えるでしょう。

社交性・対人能力を表す指数

どんなに華々しい経歴や優れた能力を持っている人物でも、SQが低いと能力は発揮されません。

組織に所属している以上は、自分一人で最初から最後までできる仕事はなく、必ず人との「関わり」が必要となります。その「関わり」をおろそかにしたり、不得意であるからとおざなりにしたりしてしまうと、せっかくの成果もその100%の評価が受けられなくなるかもしれません。

SQの高い人の特徴

SQの高い人の特徴SQが高い人にも、共通した特徴が見られます。大ざっぱに表現すると、「その人がいると、雰囲気が良くなる」と感じられる人物です。多くの人に親しみ信頼される人材は、SQの高い人なのかもしれません。

いつもにこにこしている

SQの高い人は、いつもにこにこと愛嬌のある笑顔を振りまいています。人が嫌がることはしませんし、相手の気持ちに立って行動できるので、多くの人に好かれるでしょう。

物事に対し一生懸命取り組みますが、自分のできないことを素直に「できない」と表現し、周りの人と一緒に解決していこうと努力します。

一番の特徴は、お互いを尊重できるという点です。一緒に努力し、一緒に夢をかなえる気持ちを持って、仲間に愛情を表現しながら歩いていけるのです。

リーダーシップを発揮できる

高いSQを持つ人は、職場でもリーダーシップを発揮し活躍すると言われています。職場やチームのモチベーションを上げ、同僚や部下の能力が存分に発揮できる組織作りができるからです。

脳内で分泌される「ミラー・ニューロン」という化学物質が、職場の上下関係に影響すると考えられており、話しやすく笑顔の絶えないリーダーの部下はミラー・ニューロンが多く分泌され、組織の一体感が増す傾向にあります。

EQとSQの違い

EQとSQの違い「IQ」は知能指数として他の2つの能力とは一線を画していますが、「EQ」と「SQ」は他者との関りに関する能力として似通って見えるかも知れません。確かに、いずれも脳科学者ダニエル・ゴールマンが提唱した概念です。

では、この「EQ」と「SQ」の違いについて詳しく解説していきましょう。

SQはEQを発展させた概念

実際に、EQとSQは非常に似ています。その理由は、SQとはEQの考え方に脳科学の研究を加えて生み出されたからです。心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱したEQを、さらに広げた概念がSQとなります。

EQとは、自分の感情を理解しコントロールし、行動に反映することで、周りの人と良い関係を築く能力のことです。これに対しSQは、自分や他者の感情を感じ取り理解し、その上で、組織内でどう行動すれば良いかを認識する能力のことを言います。より社会性に焦点を当てた概念と言えるでしょう。

周りの空気が読んで行動できるのも、SQの高い人の特徴です。

SQの高さで人生の質が決まる

SQが高いと、社会において成功を収められる度合いや、仕事上の豊かさのレベルが高まると言われています。SQは2つの要素に分かれています。

一つは「社会的認識の能力」です。社会的認識の能力は、相手の内面を察知する能力や、相手の感情を理解する能力、周りの社会の状況を理解する能力など、主にインプットに関係しています。

もう一つの「社会的才覚」は、自己表現力や影響力、問題解決能力など、アウトプットに関する能力です。

この2つの要素を持ち合わせている人は相手を受け入れ、自分を表現しながら豊かな社会生活を送ることができると考えられています。

人と人との関り合いの中で成長する

SQの高さには、乳幼児期の子育てが大きく影響していると考えられています。産まれ落ちて何一つこの世界のことを知らない赤ちゃんは、保護者の笑顔やスキンシップ、アイコンタクトによって、社会性を身につけていくものです。

このとき、親のミラー・ニューロンが活発に働いていると、子どももミラー・ニューロンも刺激され、活性化すると考えられています。そのため、周りの人が豊かな表情で子どもに関わることや、スキンシップをたくさんとること、常に安心感を持たせる発言をすることはとても大切です。

当たり前のことに感じられるかもしれませんが、こうした一つひとつの愛情が、SQを育てていきます。親の行動次第で、子どものSQも大きく成長するのです。

EQやSQが低いと……

EQとSQが低いと、自分の感情の元になった出来事を理解して感情をコントロールできません。相手の気持ちを察したり共感したりすることもできないため、良好な友人関係・信頼関係を築くことは非常に難しいでしょう。

また、他者の気持ちがわからず理解しようとしないため、自分の気持ちだけで行動します。思ったような結果が出ないと、キレて周りに当たり散らすこともあります。感情がセーブできないので、悪くすれば犯罪行為に走ってしまう場合もあるでしょう。

まとめ

EQとSQの関係性

「IQ」「EQ」「SQ」は、それぞれ異なる能力を指しますが、いずれも効率良く仕事を進め、成果を上げるためにも重要な能力です。

特に、「EQ」「SQ」は、人間関係やコミュニケーション能力に直結する能力であり、チームのモチベーションを保って最大限の効果を出す大きな戦力となります。採用や人事の場面でも注目度が上がっている要素です。

社会との結びつきは、人を幸せにすると言われています。自分のEQと感情の動きの特徴を知り、これからの仕事に活かしていきましょう。

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