【2022】EQとは何か?EQを構成する4つの力とは | EQバンク
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2022.04.09

コラム

【2022】EQとは何か?EQを構成する4つの力とは

EQとは何か?

EQとは何かというと、「こころの知能指数」といわれる概念であり、感情をマネジメントする能力です。

EQの高い人材は、自分の感情をコントロールしたり、相手の気持ちを読み取ったりすることに長けています。組織や人間関係を良好にするので、ビジネスでも重宝される存在として注目されているのです。

今回は、EQの意味やEQが高い人の特徴、そしてEQのトレーニングの仕方について解説します。

EQとは何か?

EQとは何か

EQは、仕事や人間関係を良好にする能力を示す概念であり、近年ではビジネスでも大きく取り上げられるようになりました。企業にEQの高い人材が多いと、組織の活性化や収益の増加も期待できます。

まずは、EQとはどのような能力を示すものであるかについて解説します。

EQとは「こころの知能指数」のこと

EQは「こころの知能指数」とも呼ばれ、感情をコントロールし、状況に合わせて適切にマネジメントできる能力のことです。「Emotional Intelligence Quotient」の略称であり、元々EQはアメリカの心理学者ピーター・サロイ氏とジョン・メイヤー博士によって研究された理論でした。

その後、作家であるダニエル・ゴールマン氏が出版した書籍によって提唱され、各国でEQが知られるようになった概念です。

EQの高い人材は、感情をコントロールしながら接することできるので、人間関係を良好にします。企業にとっては、他社との関係を円滑にしつつ、社内の他部署とも良好にやり取りができる貴重な存在であり、長期的には収益の増加にもつながることが期待できます。

感情をコントロールする能力

EQの高い人は、自分の感情の状態を把握し、その場に応じて適切に表現できるようコントロールできます。感情のマネジメントができるため、瞬間的に沸き起こった感情に流されずに、その状況に応じた振る舞いをすることが可能なのです。

たとえば、大切な商談の中で、取引先からちょっとした嫌味を言われたとします。瞬間的に強い怒りの感情にとらわれ、状況を考慮することなく流されて怒鳴ってしまえば、それぞれの企業に不都合な結末を迎えることになりかねません。

そのような失敗をしないためには、一度怒りを鎮めなければなりません。アンガーマネジメントでは、数秒間口を開かずに我慢していれば、怒りの感情は驚くほど静かに消えていくといわれています。

このような手段で、口にすべきこととそうではないことを冷静に選んで発言することも、EQの高い人であれば可能なのです。

EQとIQの違い

ところで、EQよりもIQの方が広く知られ、耳馴染みのあることばではないでしょうか?IQ(intelligence quotient)とは、「知能指数」を指すことばで、いわゆる頭の良さを数値で表すものです。

これまでは、早く正確に目の前の課題を処理する能力を持っているIQの高い人材こそが、優秀といわれてきました。しかし、組織に属していれば、自分一人で完結する仕事はほとんどありません。仕事の多くは他のメンバーや組織と連携を取りながら完成させるものです。

また、IQの高さは、コミュニケーション能力の高さにはあまり関係がありません。EQの高い人材は対人関係に優れ、協力者を多く得られるため、効果的に仕事に取り組みます。

そのため、ビジネスで成功する人は、コミュニケーション能力が高いといわれており、IQの高い人材を、EQの高い人材のリーダーシップで生かすことが望まれるのです。

EQを高めるには親の愛情が重要

EQが伸びるのは、幼少期と言われています。幼少期に、親から無償の愛情を十分に注がれた子どもは自己肯定感が育ち、EQの高い人材として成長するのです。

無条件で愛され、どのような状況でも助けてくれるという安心感・信頼感が育つことが、高いEQの土台として何より重要な要素となります。

そのためには、スキンシップや言葉などの子どもに伝わりやすい方法で、愛していることを表現することが大切です。それらの積み重ねによって、前向きで心の豊かな大人へと成長していきます。

社会人・ビジネスマンには必須の能力

EQは、今やビジネスにおいても必須の能力です。取引先との交渉はもちろん、社内での組織間の調整役としてもEQの高い人材が活躍し、企業に利益をもたらしているのです。

また、EQの高い人は、自分や他者の感情がどこから来て、どう対処することが良いかを考えることで、どのような状況を作ればより良くできるかを考えることができます。共感力にも優れ、者の気持ちを察して組織を良い方向に導くことができるため、EQはリーダーにも必須の能力といえるでしょう。

EQの高い人が持つ特徴

EQの高い人

EQの高い人は、思いやりの心を持っているので、人に好かれる共通した特徴が見られます。人間関係を良好に保つので、いつも周りには人がいるのも特徴です。ここで、EQの高い人の特徴の中でも顕著なものを挙げてみましょう。

感情に流されない

EQの高い人は、一時の感情に振り回されることはありません。

もしも同席した誰かの発言によって、理不尽に傷つけられたとします。そのとき、誰にでも「怒り」の感情が湧いてくるでしょう。

そこでEQが高い人は、一度立ち止まって考えることができます。怒りの感情を抑えるために有効なアンガーマネジメントでは、6秒口を閉じて黙ってみることをすすめています。その間に瞬発的なエネルギーで膨れ上がった怒りの感情は、不思議なくらいに小さく収まってしまうものだからです。

EQの高い人は、それらの知識や自分なりの方法で怒りを鎮め、それから、その感情がなぜ起こったのかを考えます。

人の気持ちに寄り添える

EQの高い人は、人の感情の動きに敏感です。「不安になっている」「泣いている」「怒っている」など、その人の感情に寄り添うことができます。

相手を思いやって行動することができるので、厚い信頼を得ることができるでしょう。自分の感情とは切り離しているので、むやみに流されることもありません。

傾聴力がある

EQの高い人は、相手の話を親身になって聞き、感情を理解することができます。

感情が高ぶっているときは、順序立てて話せることばかりではありません。それでも相手の話にことばを挟むことをせず、適切に相槌を打ったり促したりするので、相手は自分が思っていることを吐き出すことができるのです。

自分の感情とは切り離して話を聞くことができるため、冷静な気持ちで聞くことができます。すべて聞き終わっても、むやみに否定することはありません。

柔軟性が高い

EQの高い人は、一つのことにこだわりません。何に関しても寛容な心を持ち、価値観が自分と異なるものも偏見を持たずに受け入れることができます。

また、すでに結論が出ていることであっても、他に良い意見があれば取り入れられるようにします。状況の変化にも順応し、そのときに適した対応ができることも、EQの高い人の特徴です。

ストレスに強い

EQの高い人は、自分の感情の動きに敏感です。納得のいかない状況に直面しても、感情に流されて行動することがありません。

沸き起こった自分の感情を上手くコントロールし、その場の状況を壊さずに、そして自分の中にもストレスを溜めないように処理することができます。

瞬間的に腹が立ったからといって、立ち上がって大声を出して怒るなどの感情的な行動は避けられるのです。

また、自己肯定感が低い人はストレスを受けることで心理的な後退をしやすいといわれています。しかし、EQの高い人は自己肯定感が高いため、ネガティブになりにくくストレスがかかりにくいのです。

諦めない

EQの高い人は、自制心が強く、目の前のことに集中できます。そのため、目的を達成しやすく、少しくらいの失敗や挫折があっても諦めません。

失敗したときにはやり直したり、失敗したりしないためにどうすれば良いのか考えて再チャレンジすれば良いのです。

また、ストレスや怒り、焦りを感じるのは、そのくらい重要な仕事に取り組んでいるからであると考え、負の感情を前向きなエネルギーへと変換しています。粘り強く取り組み、成果を上げることでもEQの高い人材は評価が高いのです。

EQを構成する4つの力

EQを構成する4つの力

EQは、4つの力によって構成されている能力です。これらの能力が高い人は、どのような状況に置かれても成果を出すことができる貴重な存在です。

ここではその4つの能力について、それぞれを具体的に解説します。

感情の識別

感情の識別とは、自分の感情を知覚し、相手の感情を読み取ることです。怒りや悲しみに心が捕われ爆発しそうなときに、自分に対して今の状況を問いかけ、理解しようとします。

わかりやすく表現すると、相手の気持ちを感じることであり、感情のマネジメントの基本となる部分です。

感情の利用

感情の利用とは、目的を達成するため、自分の中に沸き起こった感情を利用することです。その場に合った形に気持ちを作ることをいい、モチベーションを上げることと同じ意義を持っています。

たとえば、「ちょっとした失敗でも叱責されて、もう仕事が嫌だ」と思ってしまっては、これ以上のやる気が起きません。しかし、「この叱責によって気づいたことを少しずつ直して、将来の自分をより良くしよう」と考えることで、前向きな感情を起こすことができます。

感情の理解

感情の理解とは、自分に沸き起こった感情が、何によって生まれ、どうやって収まったのかを知ることです。「今日は仕事を休みたい」と思うとき、なぜ休みたいと思ったのかの原因を知っていれば、解決に導くことができるでしょう。

原因が、仕事をするための能力の不足であれば学習し心身が疲れているためなのであれば、休息します。自分の気持ちがどのようなものかを考えると、原因を特定して対処することができるのです。

感情の調整

感情の調整とは、上記の3つの能力を統合して活かすことです。自らの感情を知り、目的を達成するために感情を利用して、行動しながら気持ちを軌道修正していくことをいいます。

EQを高める方法

EQを高める方法

持って生まれた能力が大きく影響する「IQ」とは異なり、「EQ」は、幼少期に親の愛情を十分に与えられることで成長すると言われる能力です。しかし、適切なトレーニングをおこなうことで、いつの段階からでも伸ばすことが可能な能力でもあります。

EQを伸ばすトレーニングにはさまざまな方法がありますが、ここではその一部を紹介します。

自分の感情と向き合う

EQを伸ばすには、まずは自分の感情を向き合う必要があります。その日一日に何が起き、その時にどのような気持ちになったかを記録するための日記をつけてみましょう。

感情が起きた原因をつきとめることで、自分の感情のくせに気づきます。次に同じことが起きたときに注意することができるでしょう。

全員と必ず一日一言交わす

出社した日は、自分が所属する組織のメンバーと必ず一言は会話を交わすようにしましょう。

苦手な相手であっても、「おはようございます」の一言を交わすことによって、お互いに気持ちよく仕事ができることも多いのです。人間関係を構築する第一歩として、挨拶を取り入れてみましょう。

本を読む・研修を受講する

EQについての書籍を読むことも参考になります。現在は多くの書籍が書店に並んでいますので、肩ひじ張らず自分が読みやすいものを選んで読んでみると参考になるでしょう。

また、企業でEQ研修を実施することも効果的です。特定の一部だけではなく、全体がEQという概念を知ることで、研修が効果を発揮するでしょう。

まとめ

EQは、大人になってからでも、トレーニングで十分に伸ばしていくことができる能力です。EQの高い人材は、ビジネスでもコミュニケーション能力と感情のマネジメント能力を駆使し企業に大きなメリットをもたらすことでも、なくてはならない存在となっています。

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ABOUT US

組織コンサルタント。累計1,000名超国内トップクラスのEQの専門家。(著)組織の感情を変える〜リーダーとチームを伸ばす新EQマネジメント。株式会社グロースウェル 代表取締役。

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