EQとはどんな指数のこと?感情のコントロールが仕事・私生活に与える影響とは

感情指数としてのEQ コラム

EQとは、感情をコントロールし円滑な人間関係を築ける能力のことです。ことばの外にある相手の気持ちを汲み取ったり寄り添ったりすることで、より良いコミュニケーションを取ることができます。

それはビジネスシーンにおいでも高い判断力や交渉力として発揮され、企業に大きな利益をもたらすものです。この記事では、EQを高めることでどのような効果があるか、またそのEQを高める方法について解説します。

EQ=「心の知能指数」

EQ=「心の知能指数」

EQとは、「心の知能指数」と呼ばれる人間関係の中の重要な知性の一つです。「自分の感情の認識とそのコントロール」、「他人の感情の理解と、その状況に応じた言動・行動の実践」ができる人は、EQの高い人の特徴でもあります。

理解力があり頭の回転が早い「地頭が良い」と呼ばれる人もEQが高いことが多く、円滑なコミュニケーションを築いてより良く生きていくためにも重要な能力です。自分の感情をコントロールできるので、気分の上げ下げが結果に影響しやすい勉強やスポーツ、そしてもちろん社会生活でも大きな功績があげられるでしょう。

スムースなコミュニケーションにはIQよりEQが必要

学校や社会で経験したことがあるかもしれませんが、単純に「頭が良い」人だからといって、友人や仲間が多く信頼がおける人物であるとは限りません。つまり、知能が高いだけでは、コミュニケーションの能力まで量ることはできないのです。

自分の知識や思ったこと、伝えたいことだけを一方的に話すだけでは、コミュニケーションとはいえません。円滑で効果的なコミュニケーションには、「相手の気持ちを理解しようとする意識」が必要なのです。

たとえば、社内プロジェクトなどのコミュニケーションはもちろん、社外での取引・交渉でも、EQの高い人は良い結果を引き出します。良好なコミュニケーションを築ける人は、企業においても大きな利益を生み出す可能性を秘めているのです。

EQは後天的に伸ばすことができる

知能指数である「IQ」は先天的な能力といわれており、持って生まれた能力であるがゆえに、後天的に伸ばすことは難しいのが一般的な認識となっています。

しかし、EQは後天的な能力であり、日常のトレーニングによって高めることが可能です。幼少期から意識した教育を行うことが特に有効とされていますが、ほんの少し心がけることで、いつからでもEQを高められます。

EQがビジネスで求められている理由

EQがビジネスで求められている理由
仕事で与えられた業務をこなすだけであれば、IQが高いだけでも充分といえる場合もあります。しかし、一人で行う仕事ばかりではありません。多くの人が関わり成り立っているビジネスを成功に導くのは、コミュニケーション能力や感情調整能力が高い人材、いわゆる「EQが高い人」の存在が欠かせないといえるでしょう。

そこで、なぜビジネスでEQの高い人が求められるのか、その理由についてお伝えしましょう。

仕事は頭の良さだけではできないから

仕事に生かせる能力は、頭の良さだけではありません。実際には、優れたコミュニケーション能力が大切です。上司・部下、チームの仲間など、社内での関係はもちろんのこと、取引先とのやり取りでも、コミュニケーション能力が重要なカギとなります。

仕事のできる人は、自分の「IQ」と「EQ」を認識し、組織の中でも効果的に使っています。メンバーの個性を把握し、効果的なアドバイスを与えたり、人間関係が複雑な場合にもうまくまとめたりする能力を発揮できるのです。

そのため、リーダーにも選出されやすい人物といえるでしょう。

EQの高い人は好奇心が旺盛で努力家だから

EQの高い人は、人生をより良くするための変化を恐れず、常に柔軟に受け入れます。そのため、いつもいろいろなことに興味を持っており、それらを人生に取り入れようとしているのです。

好奇心が旺盛で努力もできるということは、いつになっても自分自身を高めていけることでもあります。

EQとは、人間力そのもののことを指すと言っても過言ではありません。その場で必要なことを行うためには、普段からさまざまなことに興味を持ち、それに向かって努力することでもあります。

自分の感情をコントロールしたり、人の気持ちを理解したりする能力は、「生きやすさ」を享受するための一番のスキルでもあるといえるでしょう。

EQが高い人の特徴


身の回りにも、相手に寄り添ったコミュニケーションを得意としている人がいるのではないでしょうか?それでいて仕事の成果を出しているのであれば、もしかすると、その人はEQが高い人なのかもしれません。

ここでは、EQの高い人が持っている特徴を挙げてみましょう。

人の話をよく聞く

EQの高い人は、他の人に対して興味を持っているため、相手の話をよく聞いて理解しようとします。

話を聞く際には、自分の考えと相手の話を完全に切り離して耳を傾けることができるので、感情に流されることもなく、話を遮って否定することもありません。人の話を聞くときに、自分の中のどのような感情が邪魔をするかを知っているため、それらを切り離して相手と向き合うことができるのです。

また、相槌で「聞いているよ」というサインを送りながら聞いているので、相手は話しやすく感じられることでしょう。相手に積極的に共感しようとするため、話を引き出すことも非常にうまく、相手の喜ぶ行動ができるため、いつも周りには人が集まってきます。

冷静な対応ができる

EQの高い人は、自分を客観的に評価できます。そのため、人から批判をされても感情的になりません。思いがけない批判をされると、「その批判が何のためにされたか」「この批判をもとに自分と相手の関係は今後変化する可能性があるのか」など、いろいろ考えて思考を止めてしまう人も多いでしょう。

しかし、EQの高い人にとっては、批判は単なる分析の対象でしかなく、自信を失って仕事が手につかなくなることもありません。

EQの高い人は「完璧を目指さない」傾向にあります。どんなことでも「完璧」はありませんし、完璧を求めるよりは常に前に進むことを心がけているのです。

批判は批判として受け入れ、注意しながら、分析修正するだけのことと捉えます。そのため、人に対しても寛容で間違いを犯した人を責めたりしませんし、無意味に自信を失わせたりすることがありません。

偏見を持たず受け入れる

EQの高い人は、他者の意見を自分の感情を抜きにして聞くことができます。価値観が自分と違うからという理由で、他者のアイデアを否定するようなことはありません。

何か一つにこだわらず、多くの意見を取り入れて良い方向へ持って行くことこそ重要と考えているからです。

また、意見が違う場合でも、話を聞き終わった後にきちんとそれを伝えることができます。困ったときに相談に乗ってくれる人材としても、EQの高い人は好まれるでしょう。

不都合なことも隠さず話す

相手の立場になり気持ちに共感することが必要ですが、それは相手にとって都合の悪い情報を隠したり、厳しい叱責を伝えずに済ませたりすることとは根本的に異なります。たとえ厳しい内容であっても、伝えるべきことは伝えることが相手のためなのです。

「あなたにとって厳しいことを伝えなければなりません。これは今この仕事をやり遂げるために必要なことで、この成否はあなたのキャリアにも影響するものです。だから、一緒に頑張りましょう」など、相手のモチベーションを保ちながら真実を伝えます。

自分の間違いは素直に謝る

EQが高い人は、自分の間違いを指摘された時は素直に謝罪します。言い訳や弁解こそ時間の無駄であると知っているため、誤った点は即座に軌道修正できるのです。

そして、それを引きずることなく、感情をポジティブに切り替えて建設的に仕事に迎える人材です。

EQのトレーニングをしよう

EQのトレーニングをしよう

意識することやトレーニングによって、EQは後天的に伸ばすことができる能力です。トレーニングと言っても難しいものはまったくなく、普段の生活にちょっとした要素をプラスするだけで、人間力は大きく成長します。

EQを高めることで享けられるメリットは非常に大きいため、ぜひトレーニングをすることをおすすめします。ただし、一朝一夕で身に着くものではないため、中長期的な取り組みが不可欠です。

挨拶は笑顔で

挨拶をする際には、たとえ忙しくても顔を上げ、しっかりと視線を合わせて笑顔で交わしましょう。特に、朝一番の挨拶はその一日のスタートとして気持ちの置き場所が決まります。

人間関係が複雑な場合は、声をかけにくい場合もあるでしょう。しかし、EQが高い人であれば、昨日までにあったことや付随するさまざまな感情は、自分なりに消化できているはずです。

苦手な人に自分から声をかけるのは難しいですが、挨拶されて嫌な気持ちになる人はいません。表情筋をしっかり使い、顔全体で明るい笑顔を作って、自らのオープンマインドを相手にも知らせて安心感を与えましょう。

自分に今の気持ちを問いかける

その日一日の自分の行動や感情を、紙に書き出してみましょう。何をしているとき、どんな感情を持ったのかなどを振り返ると、自分の気持ちを客観的に観察することができるようになります。感情と行動は必ず結びついています。

「とても忙しいときに、上司から急ぎで追加の仕事を振られてしまった。他にも人はいたのに、なぜ多忙な自分に仕事をさせたのか」と思うことがあったとします。そのとき、自分は不条理な人選に怒りの感情を持ってしまったけれど、客観的に考えてみれば「信頼されていたのかもしれない」「キャリアのために仕事を任せてくれたのかもしれない」「他の人も忙しかったのかもしれない」など、実際には妥当であったかもしれない状況まで認識できます。

こうした振り返りを行うことで、また同じようなことがあった時にも感情に流されることなくコントロールし、多くの視点から物事の妥当性にたどり着けるようになります。できれば毎日、無理であれば数日に一度でも、このような振り返りをしてみましょう。

人をほめる

他者を肯定的に捉えるという感情はとても大切です。しかし、「なかなか自然にできることではないので、一日に〇人ほめるなどのルールを自分の中に作り、日々実践しましょう。

もちろん、褒められれば人間やる気が出るものです。そしてまた、人をほめることは、その行いをする自分自身の自尊心を高める行為でもあります。人との距離が遠ざかりがちな昨今ですが、できるだけ多くの人と関わり、良いところをたくさん探し、ことばにして伝えましょう。

人の気持ちを想像する

人と話すときは、相手がどのような気持ちになっているかを想像して接します。共感することで、相手の言葉を引き出したり、相手が求めることばや対応を推測したりすることができます。

そうすることで、ことばとしては現れない、かすかな感情の動きを察知することもできるでしょう。一歩踏み込んだ対応をするためには、相手の心に寄り添うことが必要なのです。

体を動かす・趣味に没頭する

たとえEQを高めたとしても、それで感情のすべてをコントロールできるわけではありません。どうしても気持ちが落ち着かなかったり、やり場のない感情を抱えてしまったりしたときには、体を動かしたり、好きなことに没頭したりすること、でストレスを発散することも大切です。

無理やり体を動かしたり、好きなことに向き合ったりすることで、負の気持ちを強制的に変化させます。体を動かせる状況ではないときは、自分の好きな別の方法でも代用可能です。何かの方法で感情を変化させることは、コントロールする方法としても非常に有効なのです。

企業として取り組む

企業が個人のEQを高めるためのコーチングを実施するのも有効な方法です。コーチングによって、誰もが持つ「感情」への対処を学び、流されない的確な意思決定ができる人材を育成できます。

自分の感情の動きや扱い方を知り、推理力や判断力など、論理的思考を高めることができるでしょう。育成は短期間では行えないため、長期的な取り組みを視野に入れる必要があります。

EQに関するコーチングについては、お気軽にメール・電話での資料請求やお問い合わせをお試しください

まとめ

高いコミュニケーション能力を有するEQの高い人材がいることで、ビジネスを成功に導くことができます。また、普段の生活でも、コミュニケーション能力が高い人は、多くの仲間に囲まれ豊かな人生を送ることができるでしょう。

EQは日々の心がけで向上させることが可能です。積極的に鍛えて、EQの高い人材を目指しましょう。